
紅葉に包まれた柏崎市吉井にある清月寺(せいげつじ)。
1596年に創建された、約430年の歴史を持つ曹洞宗のお寺です。
そのお寺の一角で、ネイルサロンが営まれていることをご存じでしょうか?
しかも施術を行うのは、副住職の尾崎 慈光(じこう)さん。
実は、ネイル歴20年のベテランネイリストです。
お寺とネイル——。
一見すると異色の組み合わせのようですが、そこには尾崎さんならではの思いがありました。
■ ネイリストになったきっかけ

清月寺25代目の尾崎さんは、大学卒業後、福井県の永平寺で修行を終えました。
お寺の仕事と両立でき、会社勤め以外の仕事で「手に職を持ちたい」と模索する中で
たまたま出会ったのが、当時流行し始めていた“ネイル”でした。
「20年前は、ネイリストという職業自体がまだ社会的に確立していない時代でしたので、そこに面白さを感じました。
ゆくゆくはお寺でもできるかもしれない。ちょっとやってみよう、そんな気持ちで始めたんです。」
■ 新潟市で10年の経験を経て、お寺で「ネイル工房 HIKARI」をオープン

日中はお寺の仕事をし、夜は長岡のネイルスクールへ。
技術を身につけた尾崎さんは、新潟市中央区でネイルサロンを開業しました。
スタッフを雇い、オーナーとして店舗運営を行いながら、ネイリストとして1日5名を施術する日々。
「朝から晩まで休憩なしで、正直ハードでした。
このままでは結婚もできないな、と思うほどでしたね。」
開業から10年の節目に、結婚を機に柏崎へ戻った尾崎さんは
現在のお寺で「ネイル工房 HIKARI」をスタートさせました。
現在は1日3名まで。ゆったりとしたペースでお客様を迎えています。
「ネイルは繊細な作業で集中力が必要なので、焦ると良い施術ができません。
急がず、平常心でいられる今のスタイルの方が、一人ひとりのお客様に向き合えています。」

お寺の一室を利用したサロンは、静かで落ち着いた雰囲気。
料金はどんなデザインでも、デザイン料込みで一律4,900円。
「場所代がかからず、一人で運営しているからこそできる金額なんです。」と尾崎さん。

口コミで広がり、今ではリピーターで予約が埋まっているそうです。
施術中の尾崎さんは“聞き役”に徹し、お客様の話にじっくりと耳を傾けます。
静寂のお寺で、心も、指先も整う—そんな癒しのひとときを提供しています。

■ もっとお寺を盛り上げたい
最近では、ネイルの仕事や副住職としての日常をSNSで積極的に発信している尾崎さん。
SNSで見せるその姿は、お寺を身近に感じさせてくれます。
「近年では柏崎の人口も減って、特に田舎の方は人が足を運ぶ機会も減ってきています。
だからこそ、私はお寺をもっと開かれた場所にして盛り上げていきたいです。
最近では、各地で個性的なお寺が増えてきました。
私は20年続けてきたネイルで、このお寺を盛り上げていけたらと思っています。」
「お寺=特別な場所」ではなく、「気軽に足を運べる場所」へ。
お坊さんネイリスト・尾崎慈光さんの二足のわらじは、現代のお寺の新しい姿を私たちに見せてくれています。

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●店舗名:ネイル工房 HIKARI
●住所:柏崎市吉井2174(清月寺内)
●営業時間:9:00~18:00(最終受付16:30)
●店休日:水曜・日曜・不定休
●インスタグラムはこちら
※現在、新規のご予約は受けていません
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